一章

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✱✱✱✱✱Side テレーゼ&レイヴン ✱✱✱✱✱ メイドに案内するよう伝え、星来と護衛のアレルヤと共に自室へ向かっていった。 テレーゼとレイヴンはシュトッフェルに報告をした。 「そうか……星来様には力強(ちからず)くでも聖女の役目を果たしてもらわないとな」 「……」 「……」 テレーゼとレイヴンは不安で泣いている星来を見ていたのでシュトッフェルの発言には苦い顔をした 「…して、星来様はどうしている?」 「お部屋でお休みいただいております。かなり取り乱しておりますので無理強いはなさらないでください」 「わかった。だが一刻も早く聖女の自覚を持たせろ。民が不安では私の支持率が下がるばかりだ」 「…はい」 頭を下げ、退室する。 レイヴンは終始、無言で下を向いて唇を噛んでいた 「聖女様をモノのように扱うなんて…」 レイヴンは小さな声でつぶやいた (レイヴン様は父上である国王様に嫌悪感を抱かれているのでしたね…) 「レイヴン様はお優しいですね。星来様の不安を取り除いてさしあげましょう」 「取り除く?」 「はい。まだ聖女伝説には所々、謎がありますから研究しましょうって事です」 「うん、そうだね」
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