三章

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お披露目パーティは国王や王族、貴族が集まる。 星来は聖女の礼服、純白のロングドレスを着る。 「聖女様、私たちはこれで失礼します」 「ありがとうございます」 準備を手伝ってくれたメイドに礼を言う 「星来様、そろそろ参りませんか?」 テレーゼが迎えにきてくれ会場に向かう 会場のステージのような場所の裏に待機した。 「あっレイヴン…」 「あ…えっと…」 お互い気まずくなり、俯いた 「おやおや」と嬉しそうなテレーゼ 裏から少しだけ声が聞こえた 「今宵、お集まりいただき、感謝する。さて、ここ暫く魔物の出現頻度や結界の弱体化により民たちは不安な日々を過ごしておる。私、シュトッフェルは国王として聖女様にお救いいただくべく、異界からお呼び致した次第だ。さぁ、聖女様のお姿と有難いお言葉を(たま)わろうじゃないか」 そして王子である、レイヴンとクリスに手をひかれステージのような場所に歩いていく。 ちなみにアレルヤは欠席だ。 ステージには国王のシュトッフェルがいた。 会場を見渡すと煌びやかな衣装を纏った、明らかに上流階級の人たちがいた。 王族や貴族ばかりで当たり前なのだが、一般庶民の星来は逃げ出したかった (私に注目がぁぁぁ!!みてるぅぅ!!) 心の中で絶叫した 「…………」 頭が真っ白になった 「ん?…星来様、一言お願いできませんかね」 シュトッフェルが困っていた 頭真っ白の星来は高校入学時のクラスの自己紹介を思いだしていた 「は…はじめまして。私は七瀬星来です!駅前のくりぃみーマーメイドのお店やってまーす!きてね!」 ……………… 場がシーンとなった 「あ」 我に返った 拍手喝采の中、星来は「やっちまったァァァ!!」と再び心の中で叫んだ 「ははは。素晴らしいお言葉ですな」 シュトッフェルがフォローした
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