三章

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✱✱✱   ✱✱✱   ✱✱✱   ✱✱✱ 自室に戻り、レイヴンから借りた本をみつめた。 「よし!どれか旅に持って行って読むぞ」 コンコン ノックをしたのはシュトッフェルだ。 「父上…」 テレーゼの話を聞いてからシュトッフェルへの感情が薄くなっていた 「どうした?いつもなら嬉しそうに駆け寄ってくるだろうに」 「いえ…ボクには星来がいますから」 「そうか。星来様と村を回るんだったか。聖女の力を目覚めたのは良い事だが、お人好しがすぎる。国王である私に(ひざまず)き命令に従う女であるべきだ。クリスよ、力ずくでも必ず妻として娶れ」 「……はい。」 クリスはシュトッフェルを心の中で軽蔑した 「数日分の薬を持ってきたから持っていきなさい」 「はい」 シュトッフェルが帰り、クリスは1本薬を開け、花瓶の中に注ぐ。 すると花瓶の水は(にご)り、花たちは枯れていった 「ボクは毎日こんなものを飲まされていたのか!?」
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