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「え、でか。」
最寄り駅から5分、周りに何でもあって立地良し。
家賃高そうな高層マンション。
オートロック付き。
めちゃめちゃ綺麗。
こんな所にひとりで住んでるの?
15階建て、景色は好きだけどエレベーターが来るの遅いとかそういうのはちょっと…。って言いながらすぐに階段でも上がれる2階に住んでいる新くん。
理由が新くんらしすぎる。
エレベーターがなきゃ階段で登るというのも、せっかちなのか何なのか。
インターホンを押すか悩んでいると、「え」と後ろから声が聞こえた。
そこに居たのは新くんと、深瀬さん。
「あ、ご無沙汰してます…?」
思わぬ遭遇に私も新くんも深瀬さんも固まってしまってる。
「…明日でいいよ、例のやつは」
「あんだけ貸せって急かしてたのに!? 」
深瀬さんはそれだけ言うと私達に背を向けて手を振る。
気を遣わせてしまった…。
「待って待って、何でいるの!? 」
「えっと、お嫁に来た…?」
何を言ってるんだ私は。
冗談では無いけど冗談のようなタイミングに頭を抱える。
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