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そう怒って顔を見ると強引に口を塞がれた。
香水の匂いがきつくて嫌になる。
「待ってるから早くお風呂に入ってきて!臭い!」
そう言い放つと新くんは袖を鼻につけて嗅ぐ。
「ああ、香水。ごめん」
そう言って着替えに向かう。
仕事だとはわかっていてもやりきれない。
誕生日だったんだよ、私。
そういう事もできなくてすでに終わった誕生日。
こんなに寂しい誕生日は初めてだった。
𓂃𓈒𓂂𓏸
お風呂にも入って落ち着いたのか、先にベッドに入っていた私にくっつくように入ってくる。
「ごめん、一緒にいてあげられなくて。」
後ろから優しく抱きしめて、髪にキスをされる。
こんな行動一つで絆されて結局許しちゃう私。
「…他の女と私の誕生日過ごしたんだね」
仕事だとわかってても意地悪の一つくらい言わなきゃ気がすまない。
「…妬いてくれてるの?」
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