Episode4

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「え、でか。」 最寄り駅から5分、周りに何でもあって立地良し。 家賃高そうな高層マンション。 オートロック付き。 めちゃめちゃ綺麗。 こんな所にひとりで住んでるの? 15階建て、景色は好きだけどエレベーターが来るの遅いとかそういうのはちょっと…。って言いながらすぐに階段でも上がれる2階に住んでいる新くん。 理由が新くんらしすぎる。 エレベーターがなきゃ階段で登るというのも、せっかちなのか何なのか。 インターホンを押すか悩んでいると、「え」と後ろから声が聞こえた。 そこに居たのは新くんと、深瀬さん。 「あ、ご無沙汰してます…?」 思わぬ遭遇に私も新くんも深瀬さんも固まってしまってる。 「…明日でいいよ、例のやつは」 「あんだけ貸せって急かしてたのに!? 」 深瀬さんはそれだけ言うと私達に背を向けて手を振る。 気を遣わせてしまった…。 「待って待って、何でいるの!? 」 「えっと、お嫁に来た…?」 何を言ってるんだ私は。 冗談では無いけど冗談のようなタイミングに頭を抱える。
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