Episode5

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「有咲、帰るの?」 終業時間が来てそう問いかけられた。 「うん、ちょっと疲れたし家で休むね。」 そう言っていつもどおりの時間に帰ってきた。 本当なら今頃ワクワクしてお化粧して待っているはずだった。 なのに、家には今一人。 悲しい、寂しい。 どれを言っても、何を言っても新くんの負担になりそうで言えない。 あんなにあった自信はとっくに無くなっていた。 結婚してこんな寂しい生活があるなんて思ってなかった。 一人の家がこんなに堪えるなんて。 ソファーの上に体育座りして蹲る。 そのまま数時間待って日付を超えても新くんは帰ってこなかった。
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