Prologue

1/7
前へ
/250ページ
次へ

Prologue

あの日から毎日同じ夢を見る。 久しぶりに会える喜びと急にサプライズで来たら驚くかななんてウキウキでドアを開けたら、玄関に置かれてる彼の靴と私のでは無い知らない女の人のヒール。 当時高校生だった私が、初めての彼氏で1個上の先輩と付き合っていた時の出来事だった。 何故久しぶりだったかと言うと彼が大学生に上がって学校も違えば中々会えなくなったから。 一人暮らししてるからいつでもおいでと合鍵を渡されていて、今日はその合鍵を使って連絡もせず家に入り込んだ。 まだ浮気と決まったわけじゃない。2人でいなきゃ行けない事情があったのかもと、息を整えて落ち着かせてから物音を立てないように奥まで進む。 中の部屋を覗くとベッドの上で彼氏の上に股がってはしたなく腰を振りながら喘ぐ長い髪で茶髪の女の人。 メイクも綺麗で、美人な人だった。 彼氏は喘ぐばかりでこちらに気付かず、代わりに女の人と目があった。 勝ち誇ったような顔をして、私の方を見ていた。 上手く息ができなくて、一刻も早く出ようと彼氏の家の合鍵を玄関先に置いて、家を出てきた。 苦しくて、どうしようもなくて。 少し離れた公園まで全力疾走で走った。
/250ページ

最初のコメントを投稿しよう!

260人が本棚に入れています
本棚に追加