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ため息を吐くと、悲しくなった。
美味しそうな惣菜たちを見るとお腹が鳴る。
そうだ。夜勤を増やせばいいかな……?
三割程度時給も高くなるし、そっちが良いよね。
「あおちゃん休憩はいんな。あとこの辺持って帰っていいからね」
と。ちょうどその時、店長が店に顔を出す。さらにはお惣菜を数点ビニール袋に入れて用意してくれたので、神様かと思った。
「!本当ですか!助かります!」
「若い子はたくさん食べなきゃね」
「ありがとうございます!……あの、店長。相談があるんですけど」
会話の最後に要求をプラスさせると 「うん、なになに?」と、店長はすぐに耳を傾けた。
「来月、シフトに夜勤を多く組むことって出来ますか?」
「夜勤……?ああ、でも深夜帯は酔っ払いのお客さんが増えるから女の子にはその時間は控えてもらってるけど、大丈夫?」
「平気です!何かあれば、防犯ブザーと警察に連絡します」
「じゃあ試しに、少し増やしてみようか」
「ありがとうございます!」
これで生活費の足しになってくれるはず……!
夜勤が増えたら、日勤でスーパーやコンビニのバイトをふやせるかもしれない。
そもそも、あと幾ら支払えば終わるんだろう…
ケンちゃんに聞いてみよう。
だいたい私じゃなくてケンちゃんのことを私ひとりで考えても仕方がない。
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