1#売れない小説家

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 「ええっ?!また返本の山ですか?!」  駄目だ・・・また全く売れない・・・  私は、サスペンスとスリルに満ちたミステリー小説を書き綴る自称小説家を生業としてるのだが、    何故か全く売れない!!!!!!  私の作品の何処が悪いのか?  『ウケる』要素は、満遍なく描ききってるのに・・・  だって!!私は如何なる映画や、推理小説を読みまくって参考にしまくって、 その、印象に残ったありとあらゆるシーンをブロックを組む様に構築しまくって、  何度も読み返して、満足行く作品を世に出しまくってるのに・・・  全く売れないのは何故だー!!  確かに、  確かにその結果、よく私のSNSには、  誹謗中傷の嵐が・・・  「どっかで見たような展開だ。」  「この場面、あの映画にソックリだ!!」  「あの物語パクるなよ!!」  「君はもう小説家の才能無いんじゃね?」  「もう小説家辞めたら?」        言いたいことばかり言いやがって!!  何よ!!何なのよ!!私の凄い傑作の作品群を何でこんなにもケチョンケチョンにけなすのよ!!  みーんな、私の作品の良さはわからないんだわ。  いいさ!!いいさ!!ふーんだ!!  この作品の解る人には解る人向けに書いてるんだーーい!!  ピロロロロロロロロ・・・    あ、スマホから出版社から電話だわ?  もしもし・・・えっ?!  私の契約解除ぉ?!私の全作品絶版?!  そんなぁ!!何でぇ!!そんなのあんまりだわ!!  え?でも契約解除の猶予を与えるって?  次に出す本が売れなきゃ、本当に契約解除して、小説家から足を洗わせて廃業させる?!  何言ってるの!!  ガチャッ!!つー・・・つー・・・つー・・・  電話が切られた。  マジかよ!!そんな事が許されてたまるか・・・?!        
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