私がホラーを好きになった理由

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私は結局、ホラーというジャンルを面白いと 思ってしまい、半分まで読んで寝た。 そして、翌朝。 起きると、忽然とあの本は消えてしまっていた。 なので、まずはその謝罪を言うため、 彼女の教室を訪ねたのだが… 「え?誰ですか?そんな子、 このクラスにはいませんよ?」 これはおかしいと思ったが、 はっきりとは言えなかった。 「あの、『~~~~~~~』っていう 本を借りて失くしたんですけど…」 「え?そんな本ここにはないですよ?」 そして司書の先生にも本を失くしたことを伝えるため、 図書室に来て内容を伝えた。 しかし帰って来た言葉がこれだ。 この出来事は私の心に渦巻いて、謎のまま、 二年間が過ぎた。 そして。ある日、私は本屋に来ていた。 なんとなく来る日が多かったが、 その日はあの本を探すために来ていた。 いくつもの本棚を探して、疲れたから ちょっと休憩しようかな、という時だった。 ふと、ある本棚に見覚えのある表紙のイラストが見えた。 __赤いフードを被った少年が、 赤い手帳を持っている表紙。 私は迷わずその本を手にとり、 「これ買って!」 と母に頼みこんだ。 家に帰って、読み進めていくと、まさしくそれは、 あの本の内容だった。 鶴田法男監督と、佐東みどり先生作 「恐怖コレクター」 この作品は、私の運命の本であると、 そう思っている。
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