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目の前には、未だに愚痴と自慢を得意気に話す男。
（おいおい、自慢か愚痴どっちかにしろよ、ってか、いつまでそこいんの？早く自分の仕事に取りかかれよ、呼ばれてんでしょ？）
笑顔を浮かべながら、内心でありったけの毒を吐く。
「あら、もうこんな時間ですね。私達も明日の確認作業がありますので…」
それとなく、時間を意識させるように目の前の愚痴野郎に伝える。
《あ、俺も呼ばれてんだった！やべぇー！じゃ、白河さん、またね？》
「はい。頑張って下さいね？」
（忘れてんじゃねぇよ。いいから早く仕事しろっ！）
目の前の男が完璧に過ぎ去り、溜め息を吐く。
「はぁぁぁ〜…、」
「ふふ、相変わらずねぇ。瑠海？」
「玲子、あたし絶対この仕事、向いてないよね？」
「多分？まぁ、いいじゃん？楽しいでしょ？この仕事」
「まぁ、顔の筋肉は毎日突っ張るくらい疲れるけどねぇ？」
「だいたい、受付嬢なんて誰でもなれる訳じゃないのよ？見た目も中身も全て完璧な人間だけ。ニコニコ笑って相手がへにゃへにゃに落ちるの面白いじゃない？」
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