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「向こうで一緒に住むってなったら、その時は俺と結婚して。有咲」
目を見てそう伝えると、脳内処理が追いついていないのか口をあわあわと動かしている。
「た、ため…、名前…っ…!結婚!?」
動揺する有咲に笑っていると、ちょうど新幹線が来る。
それを見て立ち上がって、有咲の方にむく。
「浮気、しないでね。返品も効かないから。指輪外さないように」
それだけ伝えると新幹線に乗り込む。
言い逃げみたいでダサすぎるな俺。
そう苦笑いして少し振り返れば、顔を真っ赤にして驚いた顔をしている有咲がまだいた。
手を振って座席の方に向かう。
初めての格好悪いプロポーズだったけど、断られなくて良かった。
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