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あの衝撃のプロポーズから数ヶ月。
本社での仕事も慣れて、俺と聖さんの関係は相変わらずだった。
そこに少し違うのは経理課と同じフロアにいる総務課に、花澤さんがいること。
総務課の人が足りてないとは聞いていたけど、まさか働くなんて。
2人も順調に付き合いを続けているらしい。
喧嘩は相変わらず減らないけど。
「聖さーん、領収書です」
持っていくと、空いてる席から椅子をコロコロと引き寄せて聖さんの隣にくっつく。
「やめろ、最近お前のせいであらぬ噂立ってんだよ。」
「ああ、俺達が付き合ってるって?」
仲良すぎるせいか初めて立てられたそんな噂に笑ってしまう。
とは言っても聖さんと花澤さんが付き合ってる事は周知済みだし、俺にも可愛い婚約者がいるってことは周知済み。
あのプロポーズの後、夜に電話をすると「本当に結婚してくれるの?」なんて夢だと思っていた有咲に、「するよ」ってハッキリ答えたことで俺たちは晴れて婚約関係になった。
だけどまだご両親へ挨拶も行けてないし、俺の実の父親の事や類にも紹介できてない。
やることは山のようにある。
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