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裏切りと新たな出会い
朔斗「別れてくれ、彼女と暮らすから出て行ってくんね?」
付き合っていた彼氏、そう言われた。
「ど、どういうこと……」
朔斗「お前頭悪い?お前とはもう終わりだ、沙弥香と付き合ってるからさ」
沙弥香「おばさんさっさと出てってよー」
莉音「あなた……うちの会社の受付の?」
朔斗「そーだよ!沙弥香妊娠してんだよ!俺の子な?跡継ぎだよ!俺の会社の」
「え……」
妊娠…(笑)
沙弥香「あたしが跡継ぎ産んであげるの、おばさんは妊娠出来ないんだよねー?お気の毒」
朔斗「ほら、荷物まとめて出ていけ!あ!この指輪俺が貰っとくわ」
莉音「ダメ!それは大事な物なの!」
朔斗「うるせぇ」朔斗は私を振り払った。
朔斗「もう、来んじゃねーぞ?お前なんていつでもクビに出来るんだからな?」
沙弥香「ばいばーい!おばさんw」
私は、ショックと恐怖で最低限の荷物を持って
その場から逃げた。
母の大事な形見も貯金してたお金や通帳も
奪われ……
トボトボ歩いていると1台の車が止まる。
車の窓が開き、
「もしかして、〇〇会社の櫻井莉音さん?」とそう尋ねられた。
「え……?」
目の前にいる人物に私はびっくりする。
私の勤めてる会社の重大取引先の社長の息子さんだ。
桐山奏多さんだ。
「こんばんは……どうして私の名前を?」
桐山「そちらの会社にお邪魔した時に…お茶を出してくれましたよね、名札にそう書いてあって」
「あ、なるほど……」
桐山「ところで…こんな時間にどうして?」
「あ……お恥ずかしい話……彼氏に追い出されまして……」
桐山「え?彼氏さんて確か……」
「はい、私の勤めてる会社の……」
桐山「そう……でしたか……失礼ですが行くところはあるのですか?」
「いえ、ネカフェにでもとりあえず行こうかなと……」
桐山「でしたら、うちに来ませんか?」
「え?」
桐山「俺姉がいるんですが一時的にそちらの方にいかがですか?
「いや、それは……」
桐山「ネカフェはお金もかかりますし…何かと不便でしょ?同じ女性同士の方が何かと安心かなと思いますので」
「…」
桐山「遠慮しないでください」
「では…お願いいたします」
桐山「さぁ、乗って」
私はお言葉に甘え、車に乗り込んだ。
桐山「遠藤(運転手)秋谷の自宅まで行ってくれるか?」
遠藤「承知致しました。」
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