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「じ、じゃあ、大阪にはどれくらいいらしゃるんですか?」
「んー、10日ほどちゃうかなぁ。予定は未定やから、帰ってみなわからんけど」
(そんなぁ……!)
10日も山梨さんがいないの!?
山梨さんがいないなら、このクラブでバイトする意味だってないし、言っちゃえばこの東京だって霞んで見えちゃうよ―――。
(どうしよう、じゃあ、次またいつ会えるかわからないのかな)
ほぼ毎日出勤していたら、いつかは会える気もするけど、でも。
(山梨さんの目当ては、アヤさんなんだ)
そうなると、出勤したって山梨さんが私を指名してくれるかはわからない。
せっかく会えたのに、遠くから見るだけは嫌……!
「や、山梨さんっ」
「ん?」
「山梨さんの連絡先、教えてもらえませんかっ?」
頭の中を巡らせ、思いついたのはこれだった。
そうだ、これしかない!
連絡先だけはゲットしたい!
「えっ?」
私のお願いに、山梨さんは大きく目を開いた。
(えっ!?)
えっ、って、びっくりされたことにビックリですがっ。
アヤさんには連絡先渡してたじゃないですかっ。
アヤさんはよくて、私はだめ、ってことですかっ!?
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