始まり

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始まり

「あなたがあたしの運命を 変えてくれたんです。滝本先生」 驚いたような表情を浮かべ、固まる滝本先生。 やっとあなたに会えた。 胸がいっぱいになり、涙が溢れそう。 あたしは小学生の時から物語を書くのが 好きな子だった。きっかけは友達と描いた絵に 物語をつける遊びをしてるときに 「未来ちゃんのお話は面白いね!」と言ってもらったことだった。 それから、わたしは自分で物語を考えるようになって 使っていないノートに小説を書き始めた。 拙い文章で自分の世界を綴るのが楽しくて みんなにも読んでほしくて友達に見せたりしてたっけ。 今思うと恥ずかしいけどね。 中学生に上がってからもわたしは休み時間を使って 小説を書いていた。 でもそんなある日 「ねぇ、あんた小説書いてんの?」 なぜかクラスメートの男子があたしの小説ノート をひらひらと掲げていた。 「えっ?!」
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