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依然としてバース性はオメガのままで、ひどく落ち込んだ。
新しく子供たちがやってくる入園式の日も、いつものようにいじめられた。
「よかったな、オメガくん。てっきり別の幼稚園にでも行くかと思ったけど、今年もよろしく」
「そうそう! いーっぱい、いじめてやるから楽しみにしておけよ」
「オメガな朔夜ちゃんは、女の子とおんなじようにスカートを穿いたほうがいいんじゃない?」
「うっせえな、てめえら! 俺だって、そのうち母ちゃんたちと同じアルファになるんだからな! 今に見てろよ……!」
悔しくて、胸が苦しくて、でも一方的にいじめられているだけの状態がいやで反論した。
すると口答えをするなといわんばかりに、人差し指で差される。
「嘘だ! 父様が言ってたぞ。おまえは叢雲の家の子じゃなくて、拾われた子だって。だから兄貴からも嫌われて、父親からも距離を置かれてるんだ」
「違う! 俺は、ちゃんと父ちゃんと母ちゃんの子だ!」
「おまえの言うことなんて誰が信じるもんか! 嘘じゃないって言うなら、なんでおまえだけオメガなんだよ?」
「おれらに文句があるなら今すぐアルファになってみろよ、嘘つき野郎」
「おまえ、本物のパパやママから捨てられたんだよ。だから兄ちゃんからも嫌われてるんだ! 今に今の父ちゃんと母ちゃんもおまえのことを捨てるよ!」
アハハハと楽しそうに俺を馬鹿にする連中に言い返せなくて、もどかしかった。
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