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次のはじまり
船内とは思えないほど、豪華な客室だった。
部屋に入ると左側にバスルームがあり、その奥に大きなダブルベッドが置いてある。更に奥に進むとリビングがあり、更に先に一面窓を挟んでデッキがあって、その向こうは海だ。
すごい!! …と素直に感動したかったな。と残念に思いながら、ユーゴは自分の横にあるダブルベッドに目を向けた。
ふかふかの布団の上、膝を抱えて小さくなっている人が、機嫌を窺うようにそうっとユーゴを見上げている。
「ゆ、ゆーちゃん! あの、あのね…っ」
「言い訳の準備、できた?」
意地悪くそう言うと、レイは更に落ち着きを失ってソワソワと身体を揺らした。瞳が忙しなく瞬きを繰り返している。
ユーゴはふうと深くため息をついた。
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