7.初代の思い

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アルは必死で、その槍を抜こうとするけれど、神の力には敵わない。 「神を敵に回したお前ら人間は、罪人だ。よって、与えた能力を消去する。」 能力を、消去…だと?そんな事されたら、もう、戦えない…っ!傷は癒える事なく、この戦いは意味をなくし、全ては灰となる。 「全ての人間の能力を、消去。よって、お前らの傷は、回復する前まで戻る。つまり、これ程の傷を負い、能力まで失ったら、動けまい。」 能力を失ったら、回復する前に戻る…?つまり、なんだ?悪魔族との戦争で負った傷と、魔界に乗り込んだ時の傷と、神との戦いでの傷全てが、復活するってか…? そんなの、じゃあ、治癒能力で回復した奴ら全員…。死ぬ人だって、出てくる…。俺とノアだって、生きてるか分かんねぇ…。アラさんは、どうなる? 心臓が、バクバク騒ぎ出した。 恐怖を感じたんだ。この身体が凍り付いたみてぇに、動かないんだよ…。
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