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パチパチと、炎の燃え盛る音がする。
「撃て!撃て!」
敵を攻撃するが、アルバの戦闘員ですら負け戦そのものだった。
目の前で、仲間たちが次々に死んでいく…。
逃げ遅れた親子が、アルバに助けを求める。
「…助け、て…。」
俺は手を伸ばした。けれど、その手は届かずに、親子は炎の海に消えてしまった。
「…くっそ!許さねぇ!」
たくさんの人が犠牲になったこの戦争で、きっと誰もが、守りたいもののために、冷静さを失っていた。憎しみだけで武器を持ち、敵を攻撃した。けれどそれが、次の犠牲者を増やすだけであった。
敵は、ブラックアイだけではなく、悪魔族全てだった。
建物は倒壊し、重傷者と死者はすごい数にまで上った。
増えていく犠牲者と、壊されていく世界。いつまで、これが続く?
「助けて…っ!」
「嫌…死にたくない…っ!」
「アルバ負けないで…っ!」
人々は、俺達に願いを託した。命を、預けた。けれど、アルバの戦闘員も減っていく。敵の戦闘力はあまりにも大きかった。
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