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「え、刈谷は?もしかして歓迎されてない歓迎会とか?」
「うるさいなー。宇宙人は好かれもしないけど嫌われもしないんだよー。」
「そんな平均値をゆく宇宙人は一匹でお帰りですか?」
「うるさいなー。そうだよ孤高の宇宙人だよぉ。」
上からふっとむがみんが笑って、私もふっと睨みながら口角を上げてみた。
「すげー懐かないハムスターみたいな顔。」
「ありがとうよ。今日はこれからぱるるんと過激な夜を過すの?」
「あいつの姿形を思い浮かべてみろ。過激というより喜劇だろ。」
「あ、むがみん照れてる。」
「悪い?」
「ふふ。」
同期に会えてなんだか私もどっと肩の荷が下りちゃったー。ちょっとだけ愚痴ってみようかなあ。
「なんか知らない人だらけの中って疲れるね。今日は総務と人事と経理の合同歓迎会でさ。人酔いしちゃったよ。」
「あーわかるわー。まだ満員電車のがいくらかマシだよなあ」
「うん。まだ本部の同期とも全然打ち解けてないし。むがみん見て脱力しちゃったー。」
「あんま無理すんなよ?春風も福間もお前が異動して心配してたし。」
「うん。実は二次会サボってきちゃったんだ。」
「その意気。」
むがみんとダラダラ会話しながら駅まで行けば、脱力感のせいか改札の手前でつい足がもつれてしまう。
むがみんが支えてくれた。
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