ぜろ

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ぜろ

誰でもいい、 この生き地獄から助けてほしい。 「おねーさん。俺にDMくれた人?」 「っ……あ、あの……」 「キンチョーしてる?大丈夫だよ、全部俺に任せ、て……っわ、おねーさん泣いてるの?」 「…っ…、すみ、ません…っ」 「……、こっちおいで」 慣れた手つきで腰に手を回されて、そのまま彼に抱き寄せられた。 会ってたったの数十分の見知らぬ人なのに、その温もりが、優しさが、私の体全身に駆け巡って尋常じゃない安心感が支配した。 気づけば背中に手を回して、彼の胸に顔を埋めて泣いていた。 絶対彼はこんな面倒な女を求めていたはずないのに、私が泣き止むまでずっと離さずに抱きしめ返してくれていた。 きっとこの瞬間から、私は絆されていたんだ。
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