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1人目の仲間エノンの情報によると、この町にはソアたちと同じくらいのレベルの冒険者はいないらしい。
「ここって大きな町だからね。見つけるとなると、冒険者じゃない人がいいわ」
「冒険者じゃない人?」
「ええ。ここに集まる冒険者って大抵レベルが高い人たちだから、今まででも町の人たちが声をかけづらかったりしてたらきいのよ。ルールが変わったからなおさらね」
「だから俺たちと同じくらいのレベルの人を?」
「そういうこと。機会がなかっただけで、冒険者には憧れてる人はいるわよ、たぶん」
そのまま話しかけやすそうな人はいないものかと周りを見ながら歩いていると、武器屋の前を通りかかる。店主らしき男が店の外に出てきたところだった。
「あ、すみませーん」
「うん? 何だい?」
男に事情を説明する。
すると男は顎のひげを擦りながら「なるほどなあ」と呟く。
「それなら俺の息子に声かけてみるといいぞ。普段から本ばっか読んでるからな、たまには運動しねえとな」
「息子さんはどこにいるんですか?」
「今の時間なら図書館にいると思う。リブレって名前のメガネだ。行ってみな」
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