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「どしたん急に大声出しよって。びっくりしたわ」
「あ、はは…」
「山崎(※由真の苗字)の事好きやったん?」
「何でそうなるんだよ?」
「だって山崎が中村先輩の話ししとったからやきもちやいたんやろ?違うん?」
「馬鹿。そんなわけねぇだろ」
「無理すんなって」
「してねぇ」
ムスッとすると隣で津賀はケラケラ笑った。
「つうかお前今日荷物多ない?自分いっつも紙袋なんて持って歩かへんやん」
「ん?あぁ これ?」
そういや結局あの本リュックに入りきらなかったからこの前母さんが置いてったどっかのパン屋の紙袋に入れて来たんだった。
「何か家にあった」
「は?」
「本」
「本?」
「いつ買ったやつか思い出せねぇから学校で読もうと思って」
「エロ本?」
「馬鹿」こつんっ と津賀の頭を軽く小突いた。
紙袋から本を取り出すと本を開く前から「えらい分厚い本やな〜!」と津賀は読むのを嫌がった。
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