金木犀の妖精

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自分のバイクに荷物をしまってエンジンをかけてると「あ、そういや…」と木本さんが思い出したように呟いた。 「どうかしました?」 「今日も来てたわね」 「え?」 「あの女の子」 二つ結びをした例のあの子の事を言っているのだと気付いてあんまり好きじゃない迷惑小娘の顔を思い出して嫌な気持ちになった。 「あの子、あんたの事好きなんじゃないの?」 「はぁ?」 「だって毎日来てるし」 「あの子絶対あんた目当てで来てんのよ。間違いないわ」 「冗談…」 だったらマジキモい。
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