デート 1話

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 そのうちに、うとうととし始めたライナルトさまに、声をかける。 「ライナルトさま、よろしければ、私の膝に頭を置いてください」  私との時間を作るために、いろいろと忙しくしていたのを知っている。ナターリエさまが教えてくれたのだ。  ライナルトさまは眠気でぼんやりとしているようで、素直に私の膝の上に頭を置いて、眠り出す。  内心きゃぁぁああっと叫びながら、彼の寝顔をたっぷりと堪能した……眠っているだけなのに、どうしてこんなに格好いいのかしら……?  目を閉じると幼く見えるわね。  本当、どうしてみんなライナルトさまを怖がるのかしら! こんなに格好よくて可愛らしいのに!  そんなことを考えながら、ライナルトさまが目覚めるまで、彼の寝顔を堪能することに決めた。  ――それから数時間後、私のほうがライナルトさまに起こされた…… 「も、申し訳ございません……」 「いや……、きみのおかげで休めた。重かったろう、悪かったな」 「いえ、そんな、幸せでしたっ」  わたわたと言葉を紡ぐと、ライナルトさまはキョトンとした表情を浮かべて、すぐに微笑む。  何時間くらい眠っていたのか、すっかり夕暮れだ。
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