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会話が途切れても、さざ波の音が心地よくて気まずさはない。
太陽の光を受けて水面がキラキラと輝いている。
たまにピチャンと魚が跳ねたり、近くを飛行機が飛行機雲を作りながら通り過ぎたりする。
「凪も、海が好きなの?」
隣で同じように眺めている凪に聞いてみる。
「まぁな」
「海の、どこが好きなの?」
凪は少し考えるように間を置いて
「少し昔の話をするか」
そう言うと釣り糸から目線を上げた。
目の前に広がるのは、ただただ広い海。
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