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凪の話はいつも淡々としていてやっぱりというか、あまり感情を感じないことが多い。
だけど紡ぐその言葉はわかりやすく、ストンと胸に落ちて馴染んでいく。
凪の話を、もっと聞きたいと思った。
もっと教えて欲しいと、そう思った。
ー・・これが好きっていうこと・・?
一瞬の戸惑いは、この海に溶け出すように、ゆっくりと流れていく。
それっきり大した会話はないものの、穏やかで優しい時間を過ごした。
数時間で10匹あまりのシロギスを釣った。
その夜はお造りに天ぷらに南蛮漬けと、新鮮で豪華なものが並んだ。
自分で釣った魚はいつもより美味しく感じた。
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