136人が本棚に入れています
本棚に追加
Episode1
「へー、お前が結婚ねー」
「どう?羨ましい?」
「んや、まったく」
バーでカウンター席で隣に座りながら、そんな話をする2人。
こいつとはバーで知り合っただけの関係で、もう2年ほどの付き合いになる。
26の時、仕事疲れでたまたま立ち寄ったバーにこの男がいた。
同い年でクズで気遣わなくて良い分、何でも気軽に話せてバーで一緒に飲むだけの気軽な関係だった。
こいつがどこで何をしてるかなんて知らないし、知ってるのは年齢と名前だけ。
名前は、相楽 京。
片耳だけリング型のピアスをしていて、ネックレスや指輪などのアクセサリーがシンプルに身に付けられている。
そのアクセサリー類を引き立たせるように真っ黒な黒髪が印象的で、着飾らなくてもそれなりにオシャレで。
容姿も整ってるから見てからにモテると言った印象だった。
実際バーで声をかけられてるのを見た事ある。
だけどこのバーで2人とも異性に声掛けられても何故か必ず律儀に断っている。
最初のコメントを投稿しよう!