Episode1

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あのバーで飲んで少しほろ酔いで帰る時だった。 京といつもの様に店を出て少しだけ距離を開けて隣を歩く。 「あのバーでは遊ばないでよね。私が居なくても」 「は?何で。可愛い子がいたら遊ぶよ」 「本当女心わかってないクズ 」 そんな風に横にいるこいつに言うと、少しだけ笑う。 何考えているか分からない笑顔。 「嘘、わかってるよちゃんと。俺もあのバーにお前の彼氏とか連れてきて欲しくないし。お前と唯一ゆっくり話せるバーだしね」 時々こういうところがずるいとは思う。 ときめきはしないけど、私が欲しい言葉を程よい感じと頻度で与えてくれる。 後、適度に遊び慣れてる感じが本気にしなくて済む。 その感じがすごく心地良かった。
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