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過去の呪縛
私の両親は下請けのIT企業を経営していた。
営業2人とエンジニア13人の小さな会社。
クライアントから元請け企業に委託された業務は2次請け企業、3次請け、4次請けのように何層にもわたって再委託される多重下請け構造で、その末端だった企業の社長だった両親は、かなり安い賃金で案件を請け負い、納期にいつも振り回された。
無理のある案件を請け負った事で従業員が過労死してしまい、両親も責任をとる形で自殺した。
そんな私がなんでGoogloに就職したかというと私自身もわからない。
高専でIT関連の資格を全て取得。
大企業のインターシップで認められ、バイトで経験をつむ。
気づいたらGoogloに就職していた。
仕事に対して責任を持ってこなすも、仕事を辞めてのんびり暮らしたいと、常に思う。
両親の死から仕事をするのが怖いという気持ちが拭う事ができなかった。
恵まれた環境の元請け企業の仕事を真面目にやらない社員に対して苛立ちを感じ、馴染む事ができなかった。
『ひとまず蕁麻疹が落ち着くまではリモートで勤務して、カメラオフでいいから。出社はヒアリングの時だけでいいから。それほど嫌だったんだね。すまなかった』
首から下が真っ赤にただれてる。
ストレス性蕁麻疹で痒くて堪らない。
限界がきて、藤島マネージャーにテレビ通話で病状を伝え、出社勤務を無しにして貰った。
出社時に同僚に話しかけられた時に発疹していたのが、今では慢性化し、全身に広がっている。
かなりつらい。
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