悪友の彼女 side 藤島翔琉

1/2
前へ
/46ページ
次へ

悪友の彼女 side 藤島翔琉

大出世した中高一貫校時代の悪友がアメリカから一時帰国すると連絡を受け、会う約束を取り付けた。 人型ロボットを開発する事を目標にシリコンバレーにあるコンピュータサイエンス最高峰のスタンフォード大学に進学し、Googloで勤務しながらMBA(経営学修士)とM.Eng.(工学修士)を取得した天才。 「藤島、久しぶりだな!!」 「結城、相変わらずだな」 結城が宿泊するラグジュアリーホテル最上階のBARで落ち合い、再会の乾杯をし、お互いの近況報告と最新技術について話す。 「明日、初対面。楽しみだな」 高校卒業後も気まぐれでLINE通話がかかってきて話す仲で、結城が暇つぶしでVチューバーになりTOP10入りしてSNS上で彼女を作ったと聞き、度肝を抜いた。 その彼女がGooglo日本支社に就職が決まり、わざわざアメリカから祝いに駆けつけた結城。 「藤島、俺の彼女に手を出すなよ」 ヒットハンティングされて4月からGoogloに転職する事は事前に話している。 SNS上で6年間付き合っていた仲らしいが、写真も名前も知らない間柄。 疑似恋愛を楽しんでいるとしか思えなかった。 『藤島、俺、彼女とリアルで付き合う事にした。元々SNS上で付き合いで性格合うなと思っていたけど、見た目から雰囲気全てに一目惚れしてしまった!!』 次の日、夜中の0時に興奮した結城からLINE通話がかかってきて、ゲンナリする。 他人の恋愛に興味はない。 『名前、天宮真凛っていうんだ。Googloって結果を残さないと容赦ないから助けてやって!!』
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

194人が本棚に入れています
本棚に追加