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修羅場
『佐倉さん……、創真くんの家に吉永雅美がいて、リビングのソファーで裸で……』
真凛ちゃんからまた電話がかかってきた。
結城創真は真凛ちゃんの事を溺愛している。
他の女性なんて眼中にないと思っていた。
吉永雅美は女性社員のヒエラルキーのトップみたいな存在。
元モデルで執行役員の娘だからと威張っている。
『吉永雅美が創真くんのあれを掴んで……咥えてて』
カオスな状況を泣きながら伝えてくる。
「真凛ちゃん、今から家においで。近くに居るよね。迎えに行こうか!?」
『……伺います』
藤島創真の最低過ぎる行為の一部始終を聞く。
精細に脳裏に焼きつかれたのか、真凛ちゃんは精神が壊れていた。
「真凛ちゃん、結城創真とこれからどうしたい」
私ならこれ以上関係を続けるのは無理だ。
裏切った人を信用する事はできない。
『佐倉さん、天宮、佐倉さんの家に来てない!?』
結城創真から真凛ちゃんの居場所を聞かれ、私にテレビ通話をかけてきた藤島マネージャー。
真凛ちゃんにどう対応したらいいか聞く。
「来てないですが、結城さん、最低ですね。泣き崩れた声で通話かかってきました」
藤島マネージャーは何が起きたかを全て知っているような表情をしていた。
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