コミュ障には恋愛は難しい

プロローグ

人は1人では生きていけない。
必ず誰かの世話になり、他人を傷つけながら生きていく。
1人で頑張らなくてもいい、助けてくれる人がいる。

というが、違うと思う。

『佐倉さん、この案件、どうやったらいいかわからないの。教えてくれない？』

「チームのリーダーかサブリーダーに教えて貰って下さい」

『佐倉さん、今日納期なの！！間に合わない！！手伝って』

「嫌です。納期まで時間があったのに先延ばししてやらなかったのがいけないんです。自分でなんとかして下さい」

他力本願な職場の同僚が煩わしい。
誰かが助けてくれるとマイペースに仕事をする。

『佐倉さん、手伝ってあげて』

「嫌です。田坂さんの担当案件で私がやっても報酬はでませんからメリットがありません」

サブリーダーに泣きついた自業自得な同僚。
不真面目な同僚の尻拭いを私に押し付けないで欲しい。

困っていたら誰かが手を差し伸べてくれるという考え方はおかしい。
自己責任が問われる世の中だ。

人との関わりが煩わしくフルリモートを条件に採用されたIT企業で勤務し、1億5千万円貯めてアーリーリタイアする事を目標に日々生活を送っている。

お金さえあれば、他人を顧みず、一切かかわることなく生きていくことができる。
必要なものはネットショッピングでなんでも揃うし、スマホがあればゲームに漫画、映画などの娯楽を1人で楽しめるから暇を持て余す事もない。

社会のしがらみから早く解放されたい。