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返事を保留にして社長室を出てエレベーター待ちしていた時だった。
今日言われたことをずっと考えていた。
たしかに優秀ではなかったかもしれない。
うぬぼれていたんだろうか、最近少しずつ任せてもらえるようにもなってて少しは役に立ててるって。
結構ショックだったようで引きずっていた。
「ん、翠ちゃん今帰り?珍しいね。」
話しかけてきたのは副社長の相澤 愁さんだった。
この人と社長は聞く所に寄ると大学の同期で、優秀さを買われて副社長に抜擢されたらしい。
前社長、現会長が若い世代がこれからは活躍すべきだと、社長と副社長を早々と若い2人に譲ったらしくある意味すごい人だと思う。
「はい、お疲れ様です。」
黒髪で爽やかな印象の相澤副社長。
明るい栗色の髪の社長とは反対なイメージだけど、性格的には副社長のほうが爽やかな印象だ。
「何か、今日元気ないね。話聞こうか?」
社長の話を副社長にしてもいいだろうか。
悩んでしまう。
「へー、その様子だと夏希関係でしょ」
当てられてしまってどんな反応するのが正解か。
今誰かに聞いてほしい気持ちもある。
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