この恋に説明がつかない！

2 社長という人

話したのは大学を卒業したいと言ってここでの話は何もしなかった。

「きっとアイツのことだから、強引に連れてきた翠ちゃんが大学卒業した後の道をこのまま縛っておくのはまずいと思ったんじゃない？やること強引なくせして意外と人のこと気にしてるから。わざと嫌われ訳になって傷つけて離すのもよくあいつがやることだしね。」

「あくまで予測だけどね」なんて笑いながら付け足して言った。

何が本当の社長なのか、知りたい。

私この仕事やめたくない。

もう一度しっかり話したい。

「副社長、ありがとうございました。私もう一度社長と話してみようと思います。」

そう言って頭を下げると、副社長は少し微笑んで「ん、頑張れ」と言ってくれた。

本音は聞けなくても、ちゃんと聞いてもらいたい。

そんな気持ちを胸に社長室に足を向ける。