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中身を開けると、薄緑色のレター型の名刺入れと、ボールペンが入っていた。
それと薄緑色のカバーが付いた手帳。
どれも控えめに名前が彫られている。
とても可愛らしいけど、どうして私の名前が。
「あの、これは…?」
「卒業祝いと入社祝い。この仕事に必要な3セットだから持ってなね」
とぶっきらぼうにキーボードを叩きながら言ってくる。
何この人。
こんな時までツンデレ臭さが漂うのなんでだろう。
別に君のためじゃないから雰囲気を出してくる感じ。
でも素直に嬉しい。
「ありがとうございます!嬉しいです!社長!」
そう笑顔で伝えると少しだけ優しい表情をしたような気がした。
「さ、早速業務内容また覚えてってもらうから。早く準備して」
そういいながらいつもの社長に戻ってしまう。
自分で気づいているのかな。
時々すごく優しい表情をしていること。
その顔を見られるのは特別感がある気がして、少しドキッとした。
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