3 また春から

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その日の夜新入社員の歓迎会が行われた。 広い会場を貸し切り、同期も全員参加している。 人数も多いからあまり馴染めず、端にいた。 入社式の配属部署発表で距離置かれてしまってるし、話しかけるのは簡単じゃなかった。 ものすごく気まずい。 別に恥じるような仕事もしたいし堂々としてたいのだが妙に避けられているような空気感で話しかけるなんてとてもじゃないけど出来なかった。 まあ、タダ飯だし、ご飯たくさん食べて帰ろう。 そんな風に決めて料理を少し取って食べる。 あー、美味しい。 料理の美味しさに感動していると、頭に体重がかかって重くなる。 「主役が1人とかあり得る?」 「放っておいてください、今私は料理を堪能中なんです。」 頭の上に、腕を置いてその上に顎を乗せて体重かけてきている社長に声を掛ける。 空いている私の隣の席に座る。 「それに主役は私以外にもたくさんいますから、主役であるはずの私が脇役になったって問題ありません。」 「何いってんの、君今日以外でどこで主役になるの」 なんて鼻で笑われる。 なんて憎たらしい笑顔なんですか。
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