僕 / 俺 × 在这个地狱里 / この地獄で

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始まりは中学2年生のときだった。正確には覚えていないけれど、沖縄の修学旅行の1、2ヵ月ぐらい前だった気がする。 授業中、後ろから背中を何かでつつかれた……気がした。 長塚:「ん? どうした? 相原?」 真央斗:「長塚くん………今、なんかでつついた?」 長塚:「いや。とくになにもしてないけど………」 真央斗:「そっか。ううん。ヘンなこと聞いてゴメンね」 長塚 蓮(ながつかれん)。彼は常に学年トップ10位以内に入る成績優秀な男子だった。僕とは小学校が同じで、その後、彼もまた同じ地元の中学校に進学した。 彼は野球部に所属していて、基本的に野球部の子たちと一緒にいるので、あまり話す機会のない人だったが、前回の席替(せきが)えで後ろの席になったので、今はこうしてときたま話す関係になっている。 おかしいな………僕はそう思ったが、特段(とくだん)気にすることのことではなかったのでそのまま何事もなく、終わった。 そして翌週(よくしゅう)の授業中も同じことが起きた。
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