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そんなある日、背後から「つつく」行為が始まって3か月後ぐらいのことだった。
真央斗:「痛っつ!!」
あからさま今までとは違う。自分の背中にとげのようなものが『ブスッ』と突き刺さったような痛み。しかも何かが激しく身体の中まで食い込むような痛みがした。
真央斗:「おい!ふざけんなよ!」
僕が叫んだ途端、「お前たちふざけるのもいい加減にしろよ!」と教壇に立っていた国語の先生が僕と長塚に向かって怒鳴りつけた。
真央斗:「ふざけてません!長塚くんが……」
長塚:「おい。お前、声大きすぎ!また後で話そうぜ」
真央斗:「!!」
な!コイツわざとあいまいに終わらせるためにこの場で演技を!?
「次、少しでも声をあげたら職員室呼ぶからな。しっかり集中しろよ」と国語の先生は怒って、再度黒板に向かう。真央斗は黙ってその場をやり過ごすしかなかった。
クソ、あの野郎、なんてヤツ……授業が終わってトイレの鏡の前で、自分の背中を確認しながら真央斗は考えていた。シャツの上から確認した限り血は出ていないようだ。そもそも穴すらあいていない。
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