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まず代表者が挨拶し、その後は同じ町に住んでいて今年二十歳を迎える運営参加者がつくった見世物などが続き、最後に運営参加者たちの挨拶。式典自体は1時間ほどで終わり解散となった。
直央斗:「あー終わったね!まさか塩見さんが実行委員やってたと思わなかったね」
俊:「な。小学校のときは内気なイメージだったら意外だった」
直央斗:「………じゃあ、僕たちも帰ろっか。女子みたいに『振袖』とかだったら写真撮ったりするかもだけど、どうする? あっちに飯島くんたちのグループいるけど写真とか」
俊:「あー………俺はいいよ。大丈夫」
直央斗:「そっか。分かった」
俊:「あ、ちょっと帰る前にトイレ行かしてくんね?」
直央斗:「ああ、うん。じゃあ会場の入り口で待ってるね」
「おう」そう言って俊はドアから出て男子トイレの方に走っていく。だが、みな同じことを考えていたのか、トイレの前には少し人が並んでいて、しぶしぶ俊も列に並ぶのだった。
「あと何人ぐらいだろう?」そう思って俊が顔を上げ、トイレの入り口の方を見ると、ちょうど入口から出てくる綾人と視線が合った。
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