我 / 僕 × 在雪景中 / 雪花の中で

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ああ!マジでどうでもいいよな。どうでもいい。 うぜぇ。なんか勝手にどんどんどうでもいいこと思い出すわ。どうした俺の頭! コイツとは今日しか会わなねぇんだぞ!? もう今日この時だけの関係だ。 あとなんだ? 結婚式とか? お葬式? いやいや、バカ過ぎるからね。こんなこと考えるとか… ああ、もうありえねぇ。考えるだけバカだわ。 いや、考えるだけバカ。なのに………どうして……… どうして………どうして……… どうして………アイツなの? どうして………俺じゃないの? どうして、素直に「アイツと一緒に行くよ」って言ってくれなかったんだ。 なぁ、なんかこの順番で、これだと俺、『お荷物(にもつ)』みたいじゃんか。 アイツとお前のこと知ってるから無駄(むだ)に考えるだろ。ヘンに気になるわ。 どうしてこんなことすんの?   ………俺じゃダメだったか? 順番も、優先順位も………死ぬのも……… アイツとは一緒に死ねるけど、俺とは一緒に死ねない? 『あ、いえ全然。ただ俺の知ってる直央斗って優しいから。友達おいていきなり帰っちゃうって珍しいなって思って……まあ、なんかあったんでしょ。アイツそういうの言わないときあるし』 俺だって知ってっし。そんなこと。 小学校から優しかったもんな……… どうせ、アイツがそそのかしたんだろ? そうなんだろ? 『一緒に死のうよ』って。パッと見ちょっと気が弱そうだもんな、アイツ。 俺、お前の『友達』だから許せねぇわ。俺の『友達』巻き込んで死のうとか。 あ、そっか! あの綾人とかいうヤツもお母さんがママ友でおばさんけっこう仲いいのかも。 そういうのってあるよな。つってもまだ中学生の頃だし。 ………何考えてんだろ、俺。 ………『直央斗』って俺にとって何なんだろ?
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