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しかし地震の揺れは続き旦那の背中に石たちが容赦なく落ちてきているのが歪む表情で分かった。そして旦那は遂に力尽き頭部から血を流しながら気を失って私の上で重みとなった。
ドッカーン!!
災悪は連続して起きるものなのだろう。
何か弾けるような音がして風が吹き込んできた。これは想像だがマンションが倒壊したのではないかと思われる。
しかしそうであるなら私達は何故生きているのだろうか? マンションの1階なのだから上の階の瓦礫が重なって落ちて来て押し潰されていてもおかしくないはずだ。
考えても仕方なかった。今は救助を待つしかやる事がない。
旦那は死んだのかしら?
髭で頬がくすぐったいわ
私は思った。このまま死ぬ事になっても寝ている時に死ねば苦痛も少ないはずだと。そして私は気を失いかけたのか自ら寝ようとしたのか分からない状態となり目を閉じた。
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