問1

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「アザミちゃん!お疲れ様!上がって大丈夫だよ!」 「はーい!お疲れ様でーす」 「真木先輩!お疲様でした!」 「生明さん!お疲れっした!」 「真木さん、おつー」 「おつー」 皆と軽く挨拶を投げ合い、裏口から出ると自転車に跨り、まだまだ騒がしい夜の町へと漕ぎ出す。 秋も終わり、冷たくなった風が仕事で火照った体と頭を冷やしていく。落ち着いてきた頭で今後の予定を思い返した。 「帰ったらレポートやらなきゃー。キャパい(キャパオーバーだ)わー」 小さくぼやきやながらも、頭の中ではレポートの構成が段々と組み上がっていた。 バイトでも勉強でも手を抜かない。 しごでき(仕事できる)でめっちゃ頭いい代表のギャル。 ギャル的にいえば、『めっちゃぬけてる(完璧超人)』と言われる女の子。 それが真木生明なのである。
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