4,戦闘デートの行方

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女性ものの下着を好きだとか嫌いだとか、個人の好みを語るのは自由だ。 だがそれは、ぜひプライベート空間に限定してもらいたい。 こんな場所で口にするなんて、文字通り、残念なイケメンになってしまう。 もうこうなったら、手段を選ばず龍一を移動させる必要がある。 美百合愛用のワーヤーロープで縛り上げて、引きずっていってやろうと懐から引っ張りだしていると、 ーーその手をふっと押さえられた。 『バレた!』 ギクリと身をすくませる美百合に、龍一はどこか楽しそうに言った。 「こんな場所で緊縛プレイを持ちかけるな。変態だと思われる」 『どっちがよ!』 怒りと恥ずかしさで暴れる美百合を、龍一はフィッティングルームに押し込んだ。 「お客さま。サイズをお計りしましょうか?」 声をかけてくる店員に最高の笑みを浮かべて応える。 「ああ頼む。妻は病気で、ようやく起きられるようになったところなんだ。アンダーウェアと、他にもゆっくり休めるナイトウェアも一緒に見繕ってほしい」 美百合にはそんな重症だった記憶はないが、 「恰好よくてお優しい旦那さまですね」 と店員に褒められれば悪い気はしない。
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