4,戦闘デートの行方

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思っていたよりも早く、龍一は下着売り場に戻ってきた。 店員に下着を見せてもらっていた美百合は、 「龍一」 と名前を呼びそうになって、慌てて口を閉じる。 実は、もうたっぷりと店員たちとしゃべっていた。 元々しゃべれないわけではないのだ。 美百合は、龍一が行ってしまった後、店舗で、 「他の客を追い払って」 と尊大に言い放った。 「気に入ったら、この店のものを全部買うから、だからみんな、せいぜい私が気に入るように振る舞ってね」 自分でもうんざりするくらいイヤな態度だが、店員たちは引きつった笑みを浮かべながらも、言うとおりにしてくれた。 他の客たちに頭をさげて店舗から出ていってもらう。 以前龍一が、店舗どころでなく、デパート一棟まるごと貸し切ってしまったことを、店員たちは覚えているのだ。 あの時も美百合は冷たい汗をかいたが、今度は脂汗が出てくる。 自分がこんな態度をとるなんて、考えたこともなかった。 でも美百合は、顎をあげて言った。 「店の商品全部、順番に持ってきてちょうだい」
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