4,戦闘デートの行方

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考えても他に方法が思いつかなかったのだ。 美百合は今、いつどこから襲ってくるかわからない敵から身を隠している。 相手は銃を持っているようなヤツだ。 店員や他のお客さんが流れ弾に当たってしまう危険だってある。 だけど、龍一がここで待てと言ったからには待たなくてはならない。 ならば、この店から離れられない店員のすべてを、美百合が守るしかないではないか。 店員たちにそれぞれ下着を持たせて、フィッティングルームの前に並ばせた。 久しぶりに出した声も、ガラガラで醜いが、いまの傲岸不遜な美百合の態度には似合っていた。 「これより、ふたつ前に持ってきてくれたのがよかったわ。もう一度持ってきてちょうだい」 イヤな態度極まりない。 店員だって、横柄で最悪な客だと思っていることだろう。 美百合ですら、こんな客は真っ平ごめんだと思う。 だけど、こうするしか方法が見つけられないのだ。 そしてようやく、龍一が戻ってきた。 幸いそれまで、美百合に襲いかかってくるような敵は店舗には現れなかった。 龍一が食い止めてくれたのだろう。
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