5,エピローグ

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しかし龍一は心底気に入らないとむくれて、 「俺が忘れるなんてこと、地球が滅亡してもありえない」 きっぱりと言い切った。 『地球滅亡レベルって』 美百合は呆れて口をあんぐりと開けてしまう。 すっかり会話する気をなくして、 「まあ、それならそれでいいわよ」 そう切り上げようとすると、 「ちょっと待て。信じてないだろう」 と肩を捕まれた。 「ならば地球滅亡の確率をここで示そう。地球温暖化がこのままのペースで進めば、100年後には地球の表面温度が2度あがり、南極の氷が溶けはじめてーー」 いきなり理科の授業が始まってしまった。 「……」 「聞いてないな」 三秒でバレた。 龍一は諦めたようにため息をついた。 「美百合の考えていることくらい、顔をみていれば全部わかるんだ」 『嘘だよ。しゃべらなかった時はことごとく勘違いしたクセに』 考えただけなのに、龍一は心を読んだように答えた。 「理解しても、希望はかなわないこともある」 聞き捨てならないことを聞いて、美百合は目をひん剥いた。 「龍一ってば、私のこと全部わかってて、わからないフリしてたっていうのー!」
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