29人が本棚に入れています
本棚に追加
「っ、、、なに、言ってるの…?よく、意味が…、、、っぅぐっ!!」
大きくて、男らしい、冷え切った指先がググッとあたしの喉元を締め付ける。
呼吸が、出来なかった。
あまりの苦しさにバタバタと踠いて、必死に明希くんの腕を掴んで抵抗を試みる。
たぶん、爪だって食い込んでたと思う。
それくらい必死だった。
酸素を奪われた体が悲鳴をあげている。瞬間、
世界がブラックアウトした。
最後に目にした景色は、明希くんの恍惚とした表情。
「……——か、…—はる…、…はるか。」
ペチペチとあたしの頬が叩かれる感覚と、音、それにあたしを呼ぶ柔らかな声。
「…んっ、、、あき、くん、?」
沈んでいた意識がふわっと浮上する。
いつもの優しい声色に少しだけホッとしたのも束の間、
最初のコメントを投稿しよう!