~記憶を失くした男~

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写真には、多分マンションの入り口だろうか 、を背景に男女が肩を並べて写っている。 「男の方は、多分、俺だよな・・・ 隣の女性は・・・誰だ?」 二人とも笑顔で肩を寄せ合っているから 親しい間柄なのは感じるのだが・・・ にしても、肌寒い・・・厚着では無いものの それなりには、着こんでいる。 周囲は明るい、午前か午後か分からないが 日中だが、じっとしていると肌寒さが増す。 僅かにだが、吐く息も白くなる。 とりあえず、ここにジッとしていても、 何かが変わる事は無い 首を軽く回してみる、頭の痛みはあるものの 行動するには問題、無いようだ。 ベンチから、立ち上がり公園を出た。 そこは、店がいくつか立ち並ぶ 商店街と言うには、少し規模が無いような 気はする通りだった。 「さて、どちらに行ったらいいんだろう?」 右左に視線を走らせる 「・・・わからないな・・・」 自販機が目に入る 「ん・・・体、冷えてるし、温かい物でも 買うか・・・」
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