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お似合いで素敵な2人の間には誰も入り込めない。
美男美女で、その事実が余計に私ではダメだと思わされる。
せめて簡単に好きだって言えるような状況なら良かったのに。
そんな願っても叶わないことを考えてしまった。
一人寂しく作業をしていると足音が聞こえる。
警備員の人かな、いつも日跨ぐか跨がないかの時に来るのに今日早いな。
そう思いつつ「お疲れ様です」と声をかけて振り返った瞬間に冷たい物体が頬にあたった。
「わっ!?」
「やっぱりまだいた、おつかれ。中野」
警備員さんなんかじゃない。
その声は帰ったと思った凪先輩だった。
頬に当てられたのは甘い缶のミルクコーヒー。
「な、凪先輩。何でここに」
ミルクコーヒーを両手で受け取って凪先輩を見上げる。
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